地方への移住をテーマにした雑誌「田舎暮らしの本」(宝島社)の「2023年版『住みたい田舎』ベストランキング」で、宮城県気仙沼市が総合部門で東北2位になった。東日本大震災後に整備した、災害公営住宅を活用したお試し移住などの取り組みが評価された。
移住支援、医療、子育て、就労支援など279項目のアンケートに基づき、宝島社が独自に採点。全国671市町村(東北96市町村)が回答した。
「若者世代・単身者」「子育て世代」「シニア世代」「総合」の各部門中、気仙沼市は総合で105・33点と、1位秋田市(107・02点)に続いた。県内では唯一のトップ10入り。
人口5万人以上10万人未満の自治体では総合で全国5位、若者・単身者で同8位と、いずれも東北首位となった。
気仙沼市が把握する市内への移住者は、19年度30人、20年度54人、21年度66人と増加。21年度には、災害公営住宅の空室や宿泊施設を使ったお試し移住などに計119人が参加しており、ランキングの得点につながったとみられる。
市の担当者は「震災以降に注力した移住促進策も評価された。より住みやすく楽しいと感じられる魅力を磨きたい」と話す。ランキングは4日発売の同誌2月号に掲載されている。