男子プロバスケットボール、bjリーグ仙台の新ヘッドコーチ(HC)に就任するロバート・ピアス氏(51)が17日、仙台市内のホテルで記者会見を開き、2011―12年シーズンに向けた意気込みを語った。会見後、仙台市太白区のHALEOドームでのチームの練習に合流した。
ピアス氏は、HC就任を決めた要因を「仙台はリーグ創設時からあるチームで、他のチームの模範となるすばらしい球団」と強調。「日大時代の日下(光)選手を指導する機会があり、再び選手とコーチの関係でバスケットをやれることも大きかった」とも明かした。
東日本大震災で活動が一時休止したチームの再開に向けて「チームは復活に向けて一丸となっている。選手と力を合わせて全国のみなさんに復活したところを見せたい」と力を込めた。
同席した中村彰久代表は「人間としてすばらしい。チームをしっかり育ててくれると確信した」とピアス氏を評価した。
ピアス氏は米国出身。JBL日立のHCなどを経て08年にbj滋賀のHCに就任。2季目の09―10年シーズンはプレーオフに進出した。10―11年は秋田で指揮を執った。
仙台は、アスレチックトレーナーとして、昨季bj東京でトレーナーを務めた斉藤広子氏(32)と契約したことも発表した。
◎ピアス新HC一問一答/日本人選手を中心に/勝ちに至る過程大切
仙台のピアス新HCと報道陣との質疑は次の通り。
―仙台をどんなチームにしたいか。
「東日本大震災後、スタッフも一新してゼロからのスタートとなる。(ポイントガードの)志村や日下らの日本人選手を中心に、攻守とも今まで以上にアグレッシブなチームにしたい。外国人選手に頼らないチームづくりをしていく考えで、そのためには日本人選手の得点力を上げることも必要だ」
―11―12年シーズンの目標は。
「プレーオフに進出すること。勝敗以上に、日本人選手が一年を通して今までにないくらいに成長したと思えるシーズンにしたい」
―外国人選手の獲得に向けた動きは。
「まだ具体的な契約に至った選手はいないが、志村や日下とポジションが重ならない選手を(3~4人)獲得したい」
―ホーム開幕戦(10月29日・仙台市体育館)は昨季指揮を執った秋田と対戦する。
「相手がどこであっても勝ちたい。(シーズンを通して)HCとしては勝ちにこだわるが、勝ちに至る過程が大切。選手が最高のプレーができるよう努めたい」
―11―12年シーズンは岩手が新規参入し、12―13年シーズンは青森でも参入の動きがある。
「リーグが拡大することは(リーグ活性化には)いいこと。最初は仙台しかなかった東北地方では4チームが参戦することになる。仙台はリーグ創設時からのチームというプライドがある。これからも他球団の模範となるチームでありたい」