大相撲の八百長問題に乗っかった「八百長Tシャツ」が発売され、注目を集めている。話題の現象、人物、言葉をデザインしたTシャツを販売するオンラインショップ「ClubT」(東京都渋谷区)で扱われている16種類は、八百長問題が発覚した2日以降の売り上げで、同じく話題の日本ハム・斎藤佑樹投手(22)をイメージさせる「佑ちゃんTシャツ」9種類を大きく上回っているという。角界の騒動の広がりとともに、大ブレークとなるか。
角界を震撼(しんかん)させているキーワード「八百長」は、Tシャツ界では「佑ちゃん」を超える人気を誇っていた。
世間で話題を集めているものをすぐにTシャツのデザインに反映することで知られる「ClubT」では、大相撲の八百長問題が発覚した2日に商品化に着手。8日までに、同問題をイメージさせる商品は計16種類、順次発売されている。使われている言葉は、「八百長しました」「YAOCHO」をはじめとして「八百長ダメール」「八百屋」とギャグを加えたものも。また、清瀬海から竹縄親方(当時は春日錦)に送られた携帯メールの文言「立ち合いは強く当たって流れでお願いします」を、そのまま胸にプリントしたタイプもある。1枚2100~3990円(長袖含む)の価格で、現在までに累計56枚を受注。ネット販売のみの同社で、発売後1週間未満の時期としては好調な売り上げをマークしている。
一方、大相撲の八百長問題発覚の前日にキャンプインし各マスコミで大々的に取り上げられている日本ハム・斎藤佑樹投手をイメージさせるTシャツも、9種類販売されている。こちらの今月1日からの売上枚数について、同社の三宅朝広代表取締役社長(41)は「公表できない」としているが「大相撲のTシャツの方がはるかに売れていることは間違いないです」と認めている。あの佑ちゃんも、大相撲の注目度にはかなわなかったようだ。
05年に営業開始した「ClubT」の過去最高の売り上げは、福田康夫元首相が08年の退任会見で言い放った「あなたとは違うんです」をデザインしたもの。こちらは1万枚を超える大ヒット商品となった。政治ものは比較的人気で「ルーピー夫妻」「sengoku38」も1000枚を突破。今月に入ってからは、エジプト・ムバラク大統領の肖像に×マークが入ったTシャツが好評を博しているという。
八百長問題の進展を受けた今後について、三宅社長は「今のところ真相が明らかになっていないので、次なるTシャツの商品化のしようがない。でも真相が明らかになって新しい言葉が出てくれば、もちろんTシャツにしていきたい」と語っている。
[ 2011年2月9日8時00分 ]