宮城県内で2019年、最も多くの人身事故が発生した交差点は、仙台市若林区の国道4号仙台バイパス六丁目交差点だったことが、日本損害保険協会(東京)の調査で分かった。10件の事故が発生した六丁目交差点は、6年連続でワーストとなり、事故防止に向けた対策が急務となっている。
交差点の人身事故発生数の上位5地点は全て仙台市内。2位は仙台バイパス鹿又(太白区)と東二番丁定禅寺通(青葉区)の各8件。4位は東二番丁広瀬通(同)と国道286号根岸(太白区)、県道仙台北環状線長命ケ丘東(泉区)の各7件だった。
六丁目は交通量が多く、通勤時間帯には渋滞も発生。交差点付近は右折と左折車線も含めて計10車線となっている上、国道4号からは信号に関係なく常時左折が可能になっている。
種類別では車の左折時が10件中4件で最も多く、損保協会東北支部は「常時左折できるので、横断する際に巻き込まれる可能性がある。歩行者も青信号を過信せず、十分に安全確認してほしい」と注意を促す。
鹿又は通勤時間帯に交通量が増えるほか、週末や休日はあすと長町方面に向かう車両が増加。右折時に直進車と衝突する事故と追突事故が多く、過去10年で6回上位に入っている。
東二番丁定禅寺通も過去10年で6度目の上位。土日と休日に渋滞し、左折、右折、追突などさまざまな種類の人身事故があった。長命ケ丘東は過去10年で初めて上位に入った。
県内で19年に発生した人身事故は前年比16.7%減の5675件。このうち交差点や交差点付近の事故は半数を超える2991件(52.7%)だった。
東北支部は「六丁目は6年連続でワーストの状況が解消されていない。事故そのものは減少傾向にあるが、十分気を付けてほしい」と話す。
損保協会は都道府県別の事故発生交差点の上位5地点をホームページに掲載している。