サッカーJ2仙台は10日、仙台市泉区のユアテックスタジアム仙台に大分を迎えてリーグ最終節を戦い、2―1で勝利してJ1昇格プレーオフ(PO)進出を決めた。2021年以来となるJ1復帰への望みをつなぐホームでの快勝に、ほぼ満員となったスタンドは歓喜に包まれた。
負ければPO行きがなくなる一戦には1万8361人が詰めかけた。前半16分、大分のオウンゴールで先制。後半5分には宮城県多賀城市出身のMF郷家友太が右足でゴールに突き刺し、スタジアムの興奮は最高潮に達した。FKの1失点でしのいで逃げ切り、PO圏の6位に浮上した。
前節で熊本に痛恨の逆転負けを喫してPO圏外の7位に後退していただけに「最後まで気が抜けなかった」と話すのは泉区の会社員小野亜弥さん(47)。「今季はずっと楽しませてもらった。精いっぱいのプレーでJ1を目指して」と感謝と期待を口にした。
「勝ったから良かったが、こぼれ球への反応はまだまだ。もっとFWが前に出ないといけない」。宮城野区の無職松本敏明さん(74)は、POに向けて辛口のエールを送った。
友人と初観戦したという宮城県大崎市の大学生武田いろはさん(20)は「PO進出おめでとう。選手の粘り強い戦いをまた応援しに来たい」と話した。
宮城県登米市の会社員加藤隆文さん(32)は「勝利への気持ちが切り替えの速さや球際の強さに表れていた。PO決勝で山形との東北ダービーが実現し、仙台がJ1(復帰)を決めてほしい」と興奮気味に語った。