「南三陸の復興先導」 志津川漁港、震災後初の動力船進水

 宮城県南三陸町志津川の志津川漁港で7日、東日本大震災後初となる動力船の進水式が行われた。
 進水したのは角万漁業(同町歌津)の第十六海宝丸(7.9トン)。関係者が大漁旗で飾られた真新しい船を清めて魂を吹き込み、餅をまいて完成を祝った。船がクレーンで海上に無事降ろされると、集まった約100人が大きな拍手を送った。
 志津川湾沖でサケやイワシの定置網漁を手掛ける同社は、所有していた7隻のうち5隻を失った。三浦光喜社長(48)は「新しい船で復興を先導し、たくさん魚を捕って支援に応えたい」と意気込んだ。
 南三陸町では、これまで養殖などで使う船外機付きの小型漁船などは建造が再開されたが、動力を組み込んだ5トンクラスの船の完成は初めて。同町志津川の造船所「大勝造船」が建造した。
 第十六海宝丸はカツオ漁が始まる6月ごろに合わせ、カツオのエサとなるイワシ漁を再開する。

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