「南三陸米」味は上々 気仙沼で新米出荷式

 気仙沼・南三陸地方で生産されるひとめぼれのブランド「南三陸米」の新米出荷式が29日、気仙沼市波路上の気仙沼米穀商業協同組合階上精米センターであった。コメの需要減や東日本の豊作予想が重なった影響で、小売価格は昨年より2割弱安くなった。
 式では南三陸農協(気仙沼市)や県の担当者ら約30人がおにぎりを試食した後、1トンの新米を積んだ第1便のトラックを見送った。「天候に恵まれ、東日本大震災以降では最もおいしい」と好評だったが、小売価格は10キロ当たり3500円と昨年(4200円)を大きく下回った。
 南三陸米地産地消推進協議会会長で、南三陸農協の高橋正組合長が「米価下落が苦しいが、地域農業の復興に向けて消費者においしさを売り込みたい」と意欲を語った。
 南三陸米は気仙沼市と南三陸町、登米市津山町で生産されたひとめぼれの1等米。震災前は300トン出荷していたが、農地復旧が進まず、ことしの出荷量は昨年並みの150トンを見込んでいる。

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