“生娘をシャブ漬け戦略”。耳を疑うようなその発言に、波紋が広がっています。牛丼チェーンの吉野家は、不適切な発言をした役員を解任しましたが、店には客の激しいクレームが来ているようです。「吉野家はシャブを売っているのか」。スタッフがその恐怖を語りました。 【写真を見る】「吉野家はシャブを売っているのか」店にはクレームの電話が… “生娘シャブ漬け”発言の波紋
■吉野家“生娘シャブ漬け”の波紋 店はクレームに恐怖
2019年、吉野家元常務取締役の伊東正明氏は、新商品についてこんな説明をしていました。狙っていたのは、女性の顧客拡大。 吉野家 伊東 正明 元常務取締役 (2019年) 「より女性の方が頼みやすいメニューに なっていると思うので より女性が利用するテイクアウトにはかなり力を注いで販売促進をかけようと思う」 これまで吉野家のマーケティング戦略のキーマンだった伊東氏。 しかし、4月16日、早稲田大学の社会人向け講座に講師として登壇した際の発言が問題となっています。参加者のSNSによると・・・ (参加者とみられる投稿) 「若い女性を狙ったマーケティング施策を『生娘をシャブ漬け戦略』と笑いながら何度も発言。 『田舎から出てきた右も左もわからない若い女性を無垢・生娘なうちに牛丼中毒にする。男に高い飯を奢って貰えるようになれば 絶対に食べない』だそう」 この発言に、街の人からは・・・ 女性 「見下している感じ。なめてるみたいな 平たく言えば『なめてる』みたいな」 男性 「こういう大人もまだいるんだな」 女性 「前までは結構おいしいなと思って 食べてたんですけど、まだ女性軽視の風潮が残っているのかなと少し思いました」 男性 「クスリをイメージさせるような 言葉があったので、それはちょっとやめてほしいですよね。 食べる方からしたら」
■店はクレームに恐怖
伊東氏が発言したとされる“生娘をシャブ漬け戦略”。その影響は店舗で働くスタッフにも・・・ 吉野家で働く男性 「18日の夜11時半ごろにお客様から『吉野家はシャブを売っているのか』という電話がきて、こちらは『売っていない』と答えたが『ニュースでやっているだろ』と」 男性は、客のクレームに恐怖を感じています。 吉野家で働く男性 「高圧的な態度で同じような内容を繰り返しつつ、僕自身と店長の名前を聞かれ 恐怖を感じた。店には一切 今回の発言に関して非はないので、店に(電話を)かけてくるのはなんでかな」
■吉野家は伊東氏を解任
伊東氏の発言で波紋が広がる中・・・ ディレクター 「一連の事態を受け、吉野家は19日、不適切な発言をした伊東氏を取締役から解任したと発表しました」 解任理由について吉野家は、「人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することの出来ない著しく不適任な言動があった」としています。 また、講座を主催した早稲田大学は、伊東氏について「講座担当から直ちに降りていただく」としたうえで、今後の講座受講を希望しない人には約38万円の受講料を全額返金するとしています。 19日に伊東氏の事務所を訪ねてみると… ディレクター 「(インターホンを押しても)応答しないですね」 吉野家によると、伊東氏はこう話しているといいます。 吉野家 伊東 元常務取締役 「『若い女性をより集客するにはどうしたら良いか』と質問した際、わかりやすい表現で問いかけたく、“過激な言葉”となりました。深く反省しています」 吉野家ホールディングスは、河村泰貴社長の4~6月の月額報酬を30%減額すると発表。吉野家は、「19日以降、伊東氏との契約関係は一切ない」としたうえで、「コンプライアンス遵守の徹底に取り組んでまいります」などとコメントしています。