「四方よし企業大賞」仙台市が募集を開始 社会的課題解決活動に光

仙台市は、地域発展や市民生活向上に貢献した市内の中小企業を表彰する本年度の「仙台『四方(しほう)よし』企業大賞」の募集を始めた。今回で3年目。「社会的課題はビジネスチャンスでもある。企業の社会的責任(CSR)やソーシャルベンチャーを展開する企業は応募してほしい」とPRする。
応募企業は初年度の17社から、昨年度は12社に減った。市は大賞の認知度がまだ低い上、応募の条件が昨年度一つから二つに増え、「ハードルが上がったのではないか」と分析する。
市は8月22日に発表した経済成長戦略の骨子で、三つの指針の一つに「経済成長と社会的課題解決の両立」を掲げた。行政の財政的な制約が大きくなる中、CSRやソーシャルビジネスを展開する企業と、官民一体で社会的課題に取り組む姿勢を打ち出している。
売り手、買い手、世間の「三方よし」に「働き手よし」を加えた「四方よし」を実践する中小企業が対象。「経営資源を活用した社会的課題の解決を図る事業や活動」「魅力的な職場環境づくりを図る取り組み」の両方の実施が条件となる。
2016年度は、お茶の井ケ田(青葉区)が観光農業施設による地域活性化で大賞を受賞。17年度は廃棄物処理のサイコー(宮城野区)が、古紙などのリサイクルポイントの展開が評価され、大賞に輝いた。
大賞には賞金50万円のほか、動画やホームページ作成への補助、学生へのプレゼン機会の提供などを受けられる特典がある。
市経済企画課の担当者は「地域に根差し、社会課題の解決に向けた活動をする地場企業にスポットを当てたい」とアピールする。
応募は10月24日まで。連絡先は市経済企画課022(729)3510。

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