サッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で優勝した日本代表「なでしこジャパン」の佐々木則夫監督(53)が29日、出身地の尾花沢市など山形県内で優勝を報告し、大歓迎を受けた。
佐々木監督は県スポーツ大賞を受けるため県庁を訪問。吉村美栄子知事に「地元の声援が力になった」と述べると、知事から「山形には高地トレーニングの施設もある。ぜひ練習に来て」とラブコールを受けた。
県庁の正面玄関で佐々木監督に花束を手渡したのはサッカー歴3年の山形一小5年尾関奈津美さん(11)。「『頑張って』と声を掛けてくれた。いつかわたしも、なでしこに入りたい」と笑顔で話した。
尾花沢市役所前広場では市民栄誉賞の授賞式が開かれ、佐々木監督は市民数百人から握手攻めにあった。地元中学生の吹奏楽が会場を盛り上げ、花火も上がった。加藤国洋市長から賞状を受け取った佐々木監督は「9月に始まるロンドン五輪のアジア予選を勝ち抜きたい」と決意を述べた。
母校の尾花沢小では、W杯前に児童から贈られた応援メッセージ入りの横断幕や手紙にサインを入れて返還。「なでしこの選手たちは失敗をおそれず日々努力した。今度は君たちが夢に向かって頑張って」と激励した。
佐々木監督は尾花沢市で生まれ、小学1年まで過ごした。同級生との交友は続き、今も同市をたびたび訪れている。