長崎県佐世保市の大型リゾート施設「ハウステンボス」は9日、同施設内にあるロボットの接客で人気のホテル「変なホテル」に、無人の「変なバー」をオープンした。備え付けのタブレット端末上でキャラクターが接客し、この際の利用者との会話データを集積、人工知能(AI)が分析し接客向上につなげるのが特徴だ。
意外性のある体験ができる環境を整え、リピーター客を獲得する狙いもある。ハウステンボスの沢田秀雄社長は現地で記者会見し「絶え間ない変化をして世界一生産性の高いホテルを目指す」と強調した。
変なバーはカウンターに4台、テーブルに6台のタブレット端末を置き、カクテルマシンやビールサーバーで飲み物を提供。端末に映る女性のキャラクターはハウステンボスの説明などをする。利用客はクレジットカードなどで代金を支払う。
当面は、設定を切り替えると東京都内の女性が端末に映るキャラクターを通じて接客する仕組みを試験的に実施。センサーで読み取った女性の表情をキャラクターが再現することで、会話を盛り上げられるようにする。
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の会長兼社長も務める沢田氏はこの日、東京都渋谷区にロボットが飲み物を提供するカフェをオープンする計画も明らかにし、「楽しいものをどんどん増やしていきたい」と述べた。