自民党は27日、外交部会や領土に関する特別委員会などの合同会議を党本部で開き、韓国最高裁が日本企業に損害賠償を命じたいわゆる徴用工判決などへの対応について協議した。韓国政府が対応策を示さないまま日本企業の韓国内資産が差し押さえられている現状に対し、出席者からは「外交を断絶すべきだ」との強い批判の声が上がった。
徴用工判決をめぐっては、日本政府が1965(昭和40)年の日韓請求権協定に基づく2国間協議を要請しているが、韓国側は回答を示していない。
新藤義孝特別委員長は「なぜ(韓国は)本来の外交ができないのか。韓国の今の政権、政府に対して『早く目を覚ませ』と申し上げたい」と述べた。
韓国が竹島(島根県隠岐の島町)周辺の日本領海で海上ドローンと呼ばれる無人観測装置による海洋調査の計画を公開したことも議題となり、新藤氏は「絶対に許せない。必ず(計画を)阻止しなければならない」と語気を強めた。
会議では外務省の幹部が4月下旬に閣議決定する予定の平成31年版「外交青書」に関し、「韓国による否定的な動きがあり、(日韓関係は)厳しい状況だ」との文言を盛り込むことを明らかにした。