政府が、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動の両立に向けて検討している新たな対策案の概要がわかった。「夜の街」への対策を強化する一方、イベントの参加人数制限を一部緩和し、クラシックコンサートや演劇などは基本的に満席での開催を認める方針だ。11日の政府分科会を踏まえて正式決定したい考えだ。 【写真特集】新型コロナウイルス いつもと違う8月 「夜の街」対策の強化では、クラスター(感染集団)が起きやすい東京、大阪、名古屋、札幌、福岡などの歓楽街に検査センターの設置を検討し、キャバクラやホストクラブといった接待を伴う飲食店などの従業員や客らが、迅速に検査を受けられる体制を整備する。店への感染防止策の助言や従業員研修なども進める。 7月以降の感染再拡大では、東京・歌舞伎町での感染拡大を抑え込めず、感染が全国に広がる発端になったとされる。こうした教訓を踏まえ、政府は夜の街の感染対策を集中的に行い、歓楽街から感染を広げないように努める方針だ。 政府は、秋冬に想定されている全国的な流行を防ぐため、分科会の下に作業部会を設け、具体化を急ぐ。 イベントの参加人数制限について、政府案では、感染状況が改善したことを踏まえ、19日にイベントの規模、態様に応じて緩和する。