遊園地のチケット売り場や駅の切符売り場で見かける「大人」「小人」。「大人」は普通「おとな」と読みますが、「小人」の読み方、分かりますか?
●「小人」の読み方は?
読み方が分からない言葉を調べるときに便利なのが、オンライン辞書。今回は、『デジタル大辞泉』や『大辞林』など複数の辞書から用語を検索できる「コトバンク」を使ってみます。
「小人」の検索結果として出てきたのは、「こびと」「しょうじん」「しょうにん」という3種類の読み方。それぞれの意味を調べてみると、『大辞林 第三版』(三省堂)の次の説明が見つかりました。
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しょうにん【小人】
子供。少年。入場料・乗車賃などを示す場合に小学生以下をいう。
(三省堂 大辞林 第三版/コトバンク)
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そう、アレは「しょうにん」と読むのが正しいのです。一件落着!
……と言いたいところなのですが、その後に気になることが書いてあります。
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→大人(だいにん)・中人(ちゅうにん)
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リンクを表す青字で書かれた「大人」「中人」の字。読みは「だいにん」「ちゅうにん」となっています。えっ、「大人」は「おとな」じゃないの……?
●「大人」の読み方
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だいにん【大人】
おとな。風呂屋などの料金の区別に用いる場合は、中学生以上をいう。
(三省堂 大辞林 第三版/コトバンク)
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つまり、こうした限定的な使われ方をする場合は、「しょうにん」に対応して「だいにん」と読むということなのですね。
ちなみに、「中人」(ちゅうにん)は『大人(だいにん)と小人(しようにん)の間の年齢層。現在は入場料・乗車賃などを示す場合に、小・中学生などをさしていう。ちゅうじん。』とのことで、子供以上、大人未満……に使われます。
よく見かける言葉で、決して難しい漢字というわけでもないのに、意外に読み方が分からない「大人」「小人」。でも、遊園地のチケット売り場で「だいにん2人!」なんて言っても通じないかもしれないので、おとなしく「おとな」と言う方が無難でしょうね。