11日、滅多に見られないはずのオーロラが日本の各地で確認され、世界でもさまざまな場所で幻想的な光景が広がりました。なぜ、世界各地でオーロラが出現したのでしょうか。 【写真を見る】世界中で普段見られないようなところでもオーロラは見られました ■週末に空を見上げた人続出 各地で神秘的オーロラを観測 山内あゆキャスター: 11日に北海道・美瑛町で撮影されたオーロラです。 薄紫色のカーテン状のオーロラが流れては消えていきます。天文台には多くの人が訪れ、空を見上げていました。 今回は日本のいろいろな地域で観測されたというところが特別なんです。 青森・平内町、岩手・雫石町、新潟・村上市、そして石川・珠洲市でも見ることができました。能登地方でオーロラが観測されたのは21年ぶりでした。 さらに、愛知県の山間にある東栄町でもオーロラが確認できたそうです。 ■アメリカ、オーストラリアでもオーロラ出現 山内キャスター: 世界中で普段見られないようなところでもオーロラは見られました。 例えば、ニューヨークよりもかなり北に位置する、アメリカ北東部のメイン州。ちょっと緑っぽいオーロラです。 続いてヨーロッパのスコットランド。紫色っぽくて、各地で色合いがかなり違うんですね。 それから南半球でも確認できました。オーストラリアのメルボルンです。黄色の波のようなものがオーロラということです。 ホランキャスター: カーテン状に見えていない場合、時間帯によっては夕焼けが綺麗なのかな?と、勘違いしそう。気づかない方もいたかもしれないですね。 山内キャスター: なぜ、この週末にオーロラが各地で見えたのでしょうか? 「太陽フレア」というのが関係しています。太陽の表面での大規模な爆発の影響でオーロラが確認されました。 情報通信研究機構によると、5月8日から13日までに計9回発生していて、こんなに続くことは珍しいということです。 太陽フレアによって、人工衛星・GPS・携帯電話などに障害が出る可能性もあるということで、様々な影響があったということです。
■「オーロラ」だけじゃない?“太陽フレアのせい”話題に これももしかしたら「太陽フレアの影響なのではないか?」という様々なコメントがネット上にありましたので、それぞれ確認していきましょう。 5月11日、鳥取・大山町で確認された光。 ネット上では「何か降臨しそう」「エヴァじゃん」と言われていましたが… これは太陽フレアの影響なのか、気象予報士の広瀬駿さんに聞きました。 「『光柱』と呼ばれる気象現象で、漁船の『漁火』などの光が氷の粒に反射して現れるもの。太陽フレアの影響は全く関係ありません」 続いて、Xでトレンド入りした「#太陽フレアのせい」。 「阪神が7点差ひっくり返されたのは太陽フレアのせい」 「単勝200倍がG1で勝つとは、太陽フレアのせいに違いないな!」 「枕カバーの糸ほつれた上にチャック壊れたのは太陽フレアのせいだな」 「自販機が頑なに500円玉を拒否するのもきっと太陽フレアのせいなんだろう」 小さい不幸はみんな太陽フレアのせいかも、というコメントが相次ぎました。 さらには 「頭痛いし身体がなんかだるいし太陽フレアのせいか?」 「今朝、急に体重が増えてたの太陽フレアのせい?」 それぞれ専門家に聞きました。 東京歯科大学 市川総合病院の寺嶋毅医師は「太陽フレアの影響で『体調不良』になるという医学的な根拠は聞いたことがありませんし、文献なども見たこともありません」としています。 株式会社タニタは公式SNSで速報と題して、「【速報】体重の値について、太陽フレアの影響は恐らくありません」と投稿しました。 影響はどのくらい続くのでしょうか? 情報通信研究機構の久保勇樹さんは「電磁波の影響は、今後も数日間警戒が必要」だということです。 太陽が今、活動期に入っているので、まだ太陽フレアの影響は出る。ただ、オーロラを起こすほどの太陽フレアの出現のピークは過ぎたかもしれないということでした。 産婦人科医 宋美玄さん: 太陽フレアの影響は予測できないんですよね?
山内キャスター: 予測をして、太陽フレアが起きました。太陽フレアの影響が地球に来るまでに数時間から数日かかるということで、大体この間の土日辺りだろうということで、観測が好きな人たちが天文台に行っているということです。 産婦人科医 宋美玄さん: 予測は割と直前なんですね。今度こそ見たいから、もう1回起きたら行かないと。 ホランキャスター: 石川・珠洲市の映像もありましたけど、21年ということは、それぐらい前にはあったんだという驚きもありました。全く見られないものなのかと思っていたので。 井上キャスター: これだけ大規模なのは数百年レベルだと言われてるので。江戸時代の文献とかには残っていたけれども、これで視聴者の皆さんが撮った映像が数百年後に見返されるという。これだけ綺麗に資料が残るということですね。