「学校裏サイト」初の立件 ネット掲示板で女子中学生実名中傷 放置の管理人

 「学校裏サイト」と呼ばれるインターネットの掲示板で、女子中学生の実名を挙げた中傷書き込みを削除せずに放置したなどとして、大阪府警が名誉棄損幇助(ほうじょ)容疑で、掲示板を管理していた大阪市内の会社役員の男(26)を書類送検していたことが26日、分かった。府警によると、掲示板の中傷書き込みにからみ、管理人を刑事立件したのは全国初。また、女子生徒と同学年で、別の中学校に通う少女を中傷書き込みをした名誉棄損の非行事実で児童相談所に通告した。

 調べなどによると、男は大阪市内の私立中学校の名前が付いた掲示板を管理していたが、昨年9月上旬ごろ、当時同校1年だった女子生徒への実名の中傷書き込みを知りながら、学校側からの削除要請を拒否し、同年10月末まで放置した疑い。

 学校側の説明などによると、掲示板は在学生や部外者が自由に書き込めるようになっていた。女子生徒を中傷する書き込みには、女子生徒の学年と氏名を記したうえで、「うざい」「ブス」などと書き連ねられていた。

 同校では9月上旬、職員を通じて実名を挙げた中傷の存在に気付き、掲示板の管理人にメールで削除を要請。しかし、管理人から「氏名だけでは個人情報といえない」などと返信され、削除を拒否された。

 校内で書き込みのうわさが広まったため、10月中旬には女子生徒も実名が記載されているのを知り、保護者に打ち明けた。保護者は府警に被害届を提出するとともに、掲示板を提供するプロバイダーのライブドア(東京)に削除を要請。10月末に実名を挙げた項目だけが削除された。

 府警は書き込みの発信源であるコンピューターの情報を示す「IPアドレス」などから、女子生徒の知り合いで、別の中学校に通う少女と特定。また、管理人側はすぐには身元特定ができないような何重もの偽装工作をしていたが、解析作業を進めて男を突き止めたという。

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