牛丼チェーン大手3社の中間連結決算が4日出そろった。最大手「すき家」のゼンショーと松屋フーズは、低価格戦略が当たり増収となった。吉野家ホールディングスは客足を奪われ減収となり、低価格の新商品で対抗する。
ゼンショーが4日発表した2010年9月中間連結決算は、牛丼並盛り280円の価格設定が集客につながり、売上高が増加。純利益は、税金の関係で利益が押し上げられていた前年同期より減ったものの、業績は好調だ。小川賢太郎会長兼社長は「いまはデフレへの対応能力が問われている」と述べる。
松屋は牛めし並盛りが320円だが、250円にする値下げキャンペーンを断続的に実施し、客数を増やした。緑川源治社長は「低価格競争は今後も激しくなる」とみる。
一方、牛丼並盛りが380円の吉野家は10年8月中間連結決算で、売上高が減り純損益も9億円の赤字。客足を取り戻すため、ともに並盛りが280円の牛鍋丼と牛キムチクッパを9月以降に投入した。