10代の少年少女たちが集まる場所になっている、いわゆる“トー横”。犯罪に巻き込まれる危険性があるなか、子どもたちの間では今、薬の過剰摂取「オーバードーズ」が急増しています。現状を取材しました。
■“トー横”で蔓延するオーバードーズ
新宿・歌舞伎町にある“トー横”と呼ばれる広場。夏休みの時期ということもあるのでしょうか。広場には多くの子どもたちの姿が見られました。
“トー横”に来た少女(14):「家にいたくないから学校に行っていないです。そもそも、ここだと素の自分でいて、あまり浮かないから、ここがいやすいみたいな感じです」
「夏休み明け前後、不安定になる子どもが増える傾向がある」として、政府はSNSなどの相談窓口の活用を呼び掛けています。
“トー横”では犯罪だけでなく、生死にかかわる問題も出てきています。その問題は、路上に散乱する無数のゴミの中にありました。
広場にぐったりとした様子で横たわる10代の子ども。近寄ってくる人は介抱することもなく、心配する様子も見られません。
市販薬などを過剰摂取して起きる「オーバードーズ」で倒れている状態です。今、“トー横”で蔓延(まんえん)している問題の一つです。
薬によって症状は異なるものの、脳の働きが鈍くなったり、物事を考えられなくなったりするなど、命の危険を伴う行為です。
■少女がオーバードーズ克服へ 家族と協力
私たちが1月に取材した少女も、この「オーバードーズ」で死亡したとみられています。
友達や家族に悩みを相談できず、薬を飲まないと寝られなくなっていたという少女もいました。インターネットで「オーバードーズ」という言葉を知ったことで、薬を大量に飲むようになってしまいました。
しかし、今は家族と協力し、抜け出そうと努力しているといいます。
オーバードーズをしている少女(18):「数を減らしていて80錠から40錠に、40錠を20錠にみたいにしていっています。頻度は週1とか週2とかですかね。やっぱり体にも負担がかかってしまうので気を付けている。親も考えてくれてどうしたらいいかとか。みんなで解決していければいいなと思っています」(「グッド!モーニング」2023年9月11日放送分より)