盛岡市紺屋町で建設中の14階建てマンションの宣伝チラシで、「岩手山ビュー」を楽しめるとして使用された画像が青森県の岩木山だったことがわかった。
市は18日、開発主のタカラレーベン(本社・東京都千代田区)に「岩手山は盛岡のシンボルであり、(画像の誤りは)市民の心証を害する」などと懸念を伝えた。同社は画像の誤使用を認め、謝罪した。
同社によると、チラシは6月上旬に盛岡近郊の家庭などに投函された。制作は都内の企業に依頼し、当初は3月頃に撮影した岩手山の画像を使用していたが、「山頂の積雪量が多く、6月に配布するチラシにはなじまない」と判断。画像を差し替える過程で誤ったという。同社の担当者は「市民の皆様には申し訳ない。ご批判は真摯に受け止め、信頼回復に努めたい」としている。
紺屋町は藩政時代からの歴史的建造物が点在する地区。地元からは、マンション建設で古くからの街並みが損なわれると指摘する声も上がっていた。建築業を営む男性は「マンションが売れれば良いという魂胆が透けて見える」などと話した。