東日本大震災の影響で昨年春に閉校した宮城県石巻市大川中跡地で、宮城県東松島市の廃棄物処理会社「東部環境」が整備した野菜工場の落成式が22日、現地であった。
学校跡地2.3ヘクタールを市から借り受け、1800平方メートルの大型ビニールハウスを建設した。6月下旬に操業を開始。水を張った栽培ベッドでルッコラ、レッドマスタードなど十数種類を育て、2~3週間で摘んでベビーリーフとして出荷する。
水温を一定に保つことで通年栽培でき、農薬は使わずに済む。宮沢賢治の作品に登場する理想郷と社名を組み合わせ、商品は「良葉東部(イーハトーブ)」と名付けた。
工藤豊和社長(47)は「雇用の確保につながる野菜工場をこの地に建てることを決めた。生産から販売まで手掛け、健康にいい野菜を栽培したい」と述べた。
太陽光パネル5000枚を設置し、出力1200キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)も整備。来年5月の完成を目指す。