「激務だけど年収1000万円」と「普通の業務量で年収500万円」。あなたはどちらがいいですか。 【一覧表】「年収1000万円vs年収500万円」月の手取り目安額はどれくらい違う?賞与の目安も確認(出所:国税庁など) 株式会社Q.E.D.パートナーズが、企業で社員として働く20~40代の男女200人に行った「出世・給与」では出世に対するさまざまな意見が見られました(2022年12月29日公表)。 新しい1年がはじまった今、キャリアとワークライフバランスを考える参考の一つとして、年収とその手取りについても見ていきましょう。
「年収1000万円で激務vs年収500万円で普通の業務量」どっちがいい?
同調査によると、「年収1000万円だけど激務or年収500万円で普通の業務量ならどちらが良いですか?」という質問に対する回答は以下の通り。 ・激務の年収1000万円:16.0% ・普通の業務量で年収500万円:84.0% 年収は高いほうがいいという方が多いイメージがありますが、激務であれば普通の業務量で年収500万円を望む人が大半だとわかります。
出世したくない、興味ない57%
同調査では出世欲についても聞いています。 ・出世したい気持ち強い:6.0% ・多少は出世したい:36.5% ・出世に興味ない:42.5% ・出世したくない:15% 「出世したくない・興味ない」が57%な一方で、出世したい気持ちが強い方は6%となっています。 20~40代はこれから出世する方が多い年代ですが、出世に対しては前向きでない意見も多いよう。激務や高年収が当たり前だったバブル期とは、また違う考え方をするい世代が多いのでしょう。
年収500万円台と年収1000万円台の月の手取りはいくらか
激務で年収1000万円であれば、年収500万円のほうがいいという結果からも、ワークライフバランスを重視する若者が多いと考えられます。 憧れられることもある年収1000万円ですが、一方で制度によっては所得制限の対象となったり、また税金が高いこともあり、想像していたよりも生活が楽なわけではないという意見もあります。 一つの参考として、国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」の「第3表 給与階級別の総括表」を参考に、まずは年収500万円の月の手取り額の目安をみてみましょう。 年収500万円台の手取り ・平均年齢:45歳 ・平均勤続年数:14.8年 ・平均給料・手当:456万5000円 ・平均賞与:91万2000円 ・平均給与(年収):547万8000円 ※参考:国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」 上記によると平均給料・手当の月額は約38万円です。個人差がありますが、社会保険料や税金等を引くと月の手取り額の目安はおよそ29万円前後でしょう。 次に年収1000万円です。 年収1000万円台の手取り ・平均年齢:51.6歳 ・平均勤続年数:21.5年 ・平均給料・手当:938万5000円 ・平均賞与:245万2000円 ・平均給与(年収):1183万7000円 ※参考:国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」 上記によると平均給料・手当の月額は約78万2000円です。個人差がありますが、社会保険料や税金等を引くと月の手取り額の目安はおよそ57万円前後でしょう。 実際の手取り額は家族などにもよって異なりますが、やはり年収1000万円では余裕がある印象でした。 しかし高校無償化の所得制限の年収目安は約910万円~約1030万円などが対象となっており、所得制限にかかって受けられない制度もあります。 また、住んでいる地域や生活によっては思っていた以上に余裕がないご家庭も有るでしょう。
まとめにかえて
今回は年収に視点をあててみてきましたが、業務量や働きやすさ、やりがいなど、仕事に求めるものは人によってさまざま。 また、時代の流れによる違いもあるでしょう。 1年のはじまりのこの機会に、今後の働き方について考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」 ・PRTIMES「出世に興味ナシ57%も! 激務で年収1000万なら「NG=84%」、理想的な給与とは!? 【20代~40代調査】」 ・文部科学省「高校生等への修学支援」