「座りすぎ」はコワ~い病気の元。貧乏ゆすりでもいいから身体を動かして

病院に行くほどじゃないけど、なんとなく具合が悪い。この“なんとなく”を経験している人、多いのではないでしょうか。

『細胞美人になるコツ集めました』は、心身のちょっとした違和感を解決するお助け本。「これ1冊で体の基礎から変われるようにつくった」とは、監修者の医学博士・松原英多氏の言葉。ではさっそく、私たち女性が陥りやすい問題や疑問にスポットを当てていきましょう。

◆本当にこわい「座りすぎ」が与えるダメージ

「座りすぎは喫煙並みに体に悪い」。本書の見出しを読んだ時、座ってこの原稿を書いていた私の背筋が寒くなりました。そうは言っても、座りすぎってどのくらいなのでしょうか。オフィスで働く女性など、座り姿勢は必須ですよね。ではなぜ、座りすぎが危険なのでしょうか。

本書では「座り続ける姿勢では筋肉が動かないので脂肪を燃焼する量が減り、血液循環も悪化。血圧や中性脂肪値が上昇するので、心臓病になりやすい」と指摘。さらに「血液がドロドロになり血管が詰まりやすく、破れやすくなる」というから恐ろしいですよね。

自分の身を守るために、本書が提唱する策は「30分に1回は立って動く」「通勤は立ち筋トレ」「貧乏ゆすりでしのぐ」の3つです。

「貧乏ゆすりでしのぐ」というのは、どうしても立てない場合の秘策ですが、この貧乏ゆすりをあなどるなかれ。「足の血液を心臓に戻す役割を持つふくらはぎを小刻みに動かすことで、血行が良くなり体温が上昇し、むくみ解消やエコノミークラス症候群の予防になる」というではないですか。デスクの下でこっそり貧乏ゆすり……でなくても、足をゆらゆら動かす。これ、オススメです。

◆ホルモンが人生を左右する!?

30代~40代になって、「ホルモン」という単語に敏感になった人はいませんか。女性誌などの影響で、ホルモンが減少すると老化する……といったイメージが根強いのかもしれません。ホルモンと一口に言っても種類はさまざまあり、「髪の毛、肌、筋肉、骨から内蔵、血管、性能力まで、老化するもしないもホルモン次第」と本書。しかし「運動や規則正しい生活でホルモンを増やすことも可能」と言います。さて、その秘訣とは。

100種類以上もあるホルモンの中で、特に女性がよく耳にして気になるのは、「エストロゲン(女性ホルモン)」と「オキシトシン(愛情ホルモン)」ではないでしょうか。エストロゲンが不足すると、「肌にハリがなくなる。太りやすくなる。自律神経が乱れる。冷え症になる。更年期障害(頭痛、肩こり、ほてり、不眠等)になる」といった症状は医学的にも認められていますが、「男性より生活習慣病にかかりにくいのもエストロゲンのおかげ」というのは、あまり知られていないかもしれませんね。

バランスの良い食事、適度な運動、時にはリラックスタイムも取り入れる、という風に健やかな生活を心がけるのが、エストロゲンを増やす秘訣のようです。私も女性ホルモンが激減する年代ですが、心身の揺らぎを過度に意識するとかえって疲れるので、温めた豆乳オレなどを飲みつつ、ゆったりしています。大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと同様の作用がありますから、食事に一品加えるのもいいですね。

オキシトシンに有効なのは、何といってもスキンシップだそうです。しかしここで勘違いしてはいけないのが、スキンシップ=必ずしもセックスではないということ。「セックスしないとホルモン分泌が止まる」といった説は眉唾ですので注意。たとえば握手やハグ、背中をさするなど、気軽なもので大丈夫。相手は男性でなくとも、お子様や赤ちゃん、ペットでも効果は望めるのだとか。「愛おしい」と思う気持ちが、文字通り愛情ホルモンを分泌させるのでしょう。

◆リラックスして熟睡。「ろうそく」の意外な効果

最後に、日常で簡単にできる気持ちの鎮(しず)め方やリラックス方法です。仕事が終わり、心身ともに疲れを感じている時、ぜひやってほしいのが「ろうそくの火を眺める」ことだそうです。

微妙に揺れ続けるろうそくの火ですが、「これは『1/fゆらぎ』と呼ばれ、自然界にある形、音、感触に多く存在する一定のようで不規則なゆらぎ」。これを見たり聞いたりすると、人は心地よさを感じるのだそうです。

特にアロマキャンドルは香りも一緒に楽しめるので、一石二鳥。私の場合は、夜アロマキャンドルを眺めていたら無性に眠くなって熟睡できたという経験があります。余計な考え事が疲労とともにスーッと抜けていき、自然と入眠できたのかもしれません。上質な睡眠は、細胞にも良いはず! くれぐれも、火の扱いにはご注意くださいね。

本書には、朝起きてから寝るまで、いつでもできるコツが満載です。日々の生活に取り入れて、無理なく細胞美人になってしまいましょう。

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