日本ロマンチスト協会(長崎県雲仙市愛野町)と日本財団は、佐伯市鶴見の鶴御崎灯台を恋愛の聖地「恋する灯台」に認定した。全国20灯台を初めて選び、県 内からは唯一の選出。同協会などは今後、イメージ定着に向けたショートフィルムの制作、フォトコンテスト、まちづくりワークショップなどを行う予定。
灯台を「ふたりの未来を見つめる場所」と捉え、恋愛の聖地として再価値化する「恋する灯台プロジェクト」の一環。地域の観光資源として見直し、灯台への集客アップや海への関心の高まりを期待している。
同協会員による選考委員会で▽2人の恋する気持ちを刺激するロケーションか▽感動的な逸話や歴史があるか▽たどり着く道のりが2人の心を近づけて恋心の高まりを感じられるか▽空と海の青が広がって世界の果てを感じさせる壮大さを感じられるか―などの基準で審査した。
同協会によると、鶴御崎灯台は太平洋戦争中に軍の要塞(ようさい)だった歴史的背景や展望スポットからの景色が評価され、「生きることのいとしさと切なさ、そして勇気が込み上げてくる」としている。
九州では他に伊王島灯台(長崎)、湯島灯台(熊本)、平久保埼灯台(沖縄)が入り、豊予海峡を挟んだ佐田岬灯台(愛媛)も選ばれた。