「感染疑いで外出禁止要請」名古屋市がコロナ対策条例制定へ 全国初、行動自粛強く促す

新型コロナウイルスの感染が拡大している名古屋市が、感染の強く疑われる市民個人に、体温などの情報提供や不要不急の外出をしないことなどを市長の判断で求めることができるとする条例を制定する方針であることが、関係者への取材で明らかになった。罰則はないが、市民の行動自粛を強く促す狙い。新型ウイルス関連の条例は全国初とみられる。

 「新型コロナウイルスの感染拡大を全市一丸となって防止するための条例」案を近く、開会中の市議会に提出する。

 複数の関係者によると、同市内では感染が確認された人との濃厚接触が疑われ、市の健康観察の対象になっていた人が、外出を控えるよう保健所が要請したにもかかわらず、公共交通機関を使って通勤していた。市はこれを重大視し、市民や企業に感染拡大を防ぐ努力義務を条例で課すことにした。

 条例案では、民間事業者に「新型コロナウイルス感染症が発生、まん延しないよう必要な措置を講ずる」、市民には「正しい知識を習得し、感染拡大防止に十分注意を払う」との努力義務を定めている。【野村阿悠子】

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