「数十年に1度だけ」 アオノリュウゼツラン加須の民家で開花

 数十年かけて一度だけ花を咲かせ、開花後は枯れてしまう「アオノリュウゼツラン」が、加須市道地の農業斉藤勝巳さん(71)方で開花し、近所の話題になっている。
 メキシコ原産で成長が遅く、日本では発芽から三十~四十年ほどかけて開花し、結実後に枯れてしまう。花は八月中旬ごろまで見られるという。
 斉藤さんは三十五年ほど前に庭に植え、五月中旬、株の中央から、初めて花茎が伸び始めたのに気付いた。茎は急成長し、今月には七メートル近くに。二十日すぎになって黄色い花が咲き始めた。
 開花前から近所で「いつ咲くの」「そろそろかね」と話題になり、開花後は撮影に訪れる人も。斉藤さんは「花自体は驚くほどのものではないが、数十年かけて一度だけ咲き、一生を終えると思うと何だか感慨深いね」。
 分かれた株を庭に植えてある。妻あき子さん(69)は「近所の七十九歳の人に一株を差し上げたんですよ。咲いたら連絡してねって。元気でいてもらわなくちゃ」と笑顔で話した。 (石井宏昌)

タイトルとURLをコピーしました