「日本のマチュピチュ」兵庫・竹田城跡、有料化スタート

雲海に浮かぶ「天空の城」として知られる兵庫県朝来市(あさごし)和田山町の国史跡「竹田城跡」で1日、市が観覧料の徴収を始めた。幻想的な風景に近年、観光客が急増しており、警備費や史跡の維持費などに充てられる。
 竹田城跡は古城山(標高354メートル)の山頂に築かれた南北約400メートル、東西約100メートルの総石垣づくりの山城。気象条件によっては近くの川から霧が発生し、雲海となって周囲を取り囲み、天空に浮かび上がるように見えることから「日本のマチュピチュ」とも呼ばれる。
 来場者は平成22年度に5万2千人だったが、新聞や雑誌に幻想的な写真がたびたび掲載された影響もあって人気が高まり、昨年は約24万人が訪れた。
 このため、警備費などの負担が増え、市は観覧料の徴収を決定。料金は高校生以上300円(中学生以下は無料)で、冬シーズンは無料となる。
 初日の1日は午前7時までに約100人が観覧料の徴収に応じ、大きなトラブルはなかった。福井県敦賀市の警備員、岩本浩さん(51)は「300円は妥当な金額。このお金で史跡の足場などがよくなればいい」と話した。

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