「日本の警察は信頼低い?」龍谷大の研究グループが発表

日本人の警察や裁判所に対する信頼は、欧州各国と比べ低いとの調査結果を龍谷大(京都市)の研究グループがまとめ、発表した。
 調査は英国の大学が中心となって実施。龍谷大も参加し、国内では今年、15歳以上の2千人を対象に訪問調査し1251人から回答があった。英国やドイツ、北欧などの8カ国と比較した。
 調査は刑事司法への信頼度を10点満点で点数化。「理由が分からなくても、警察の指示に従う義務があるか」という質問で「義務」と考える度合いは、日本人が最も少なかった。最も高いデンマークは7・98で、日本は3・64。英国は6・14だった。
 さらに「裁判所が公平な判断をしているか」との問いにも「公平」と考える人はロシアに次いで低水準の5・74。ドイツは6・52だった。
 犯人特定のために警察に協力することや、裁判で証言することにも日本人は消極的だった。
 一方で交通違反などの違法行為の発生率は低く、順法意識は高かった。グループの浜井浩一教授(犯罪学)は「信頼が低い背景には、刑事司法が国民に開かれていないことが考えられる。裁判員裁判などで国民の協力を得るために、情報公開や法教育が必要だ」としている。

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