「曲がるディスプレー」で有名な篠田プラズマ、事業停止 資金繰り悪化で

フィルム基板を使った曲がるプラズマディスプレーを開発、製造する篠田プラズマ(神戸市中央区)は19日、資金繰りの悪化から同日付で事業を停止したと発表した。
 直接雇用の社員30人は全員解雇し、再建に向けスポンサー企業を募る。
 代理人弁護士と東京商工リサーチによると、負債総額は10億6千万円。平成25年3月期決算は売上高がピーク時の10分の1程度となる1700万円にとどまり、最終赤字2億8千万円を計上していた。
 篠田プラズマは、神戸市にあった富士通の研究所フェローを務めていた篠田傳氏が平成17年、同社が液晶、プラズマ事業からの撤退を決めたため、他の研究者7人とともに設立した。
 曲がるディスプレーは日米中3カ国で特許を取るなど技術はあったが、黒字決算は一度もなく、事業として成り立つ前に資金繰りに行き詰まったもようだ。代理人弁護士によると、複数社が再建スポンサーに名乗りをあげている。

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