微生物が水質浄化に与える効果を疑問視する朝日新聞の記事で、取材を受けていないのにブログの文言を無断で改変して使われ、コメントしたかのよう に掲載されたとして、琉球大学名誉教授の比嘉照夫氏(73)が2日、同社を相手取り、慰謝料など約350万円と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こし た。
訴状によると、問題となったのは平成24年7月3日付と同11日付の朝日新聞青森県版の記事。
比嘉氏が研究している有用微生物群(EM菌)を水質浄化に役立てようとする教育が同県で行われているものの、科学的な効果を疑問視する声がある、などと報じた。
比嘉氏は取材を受けなかったが、記事には効果について、「開発者の比嘉照夫・琉球大名誉教授は『重力波と想定される波動によるもの』と主張する」とあった。
これは比嘉氏が記事掲載日から約5年前に投稿したブログを無断引用したもので、一部を切り取るなど改変もされていたという。
訴状では「記事で、この分野の第一人者としての信用などに対して多大な不利益を被った」と批判した。
比嘉氏は産経新聞の取材に秘書を通じ、「訴状の通り」とコメントした。
朝日新聞広報部は「提訴を確認しておりませんので、お話を控えます」としている。