「東北からBOSAIを世界に」 第3回世界防災フォーラム、仙台で3月10日から3日間

東日本大震災の被災地から世界に防災を発信する国際会議「第3回世界防災フォーラム(WBF)」の国内実行委員会が2日、仙台市青葉区の東北大災害科学国際研究所であり、本会議を同区の仙台国際センターで3月10~12日に開催すると決めた。世界防災賞を新設し、国内外の防災に貢献した個人、団体を選考して10日に発表する。

 キャッチフレーズは「東北からBOSAIを世界に」。民間組織の参加と女性、若者の情報発信に力を入れ、センター会議棟で国際機関や大学などが30のセッションや、58のポスター展示を行う。世界防災賞は世界の他地域でも役に立ち、後世まで語り継がれる防災の取り組みを表彰する。

 センター展示棟では、企業を中心に32団体が防災製品などを展示する「World BOSAI EXPO」を開催する。本会議の前後を含め、仙台市などで震災の教訓と復興の歩みを学ぶツアーも実施する。

 公式キャラクターには、震災で被災した東松島市の女性たちが靴下で作るサルの人形「おのくん」を採用した。

中間評価の年

 今年は、2015年の国連防災世界会議で採択された30年までの国際的な行動指針「仙台防災枠組」の中間評価の年に当たる。セッションのメインテーマとして「東北から仙台防災枠組実施の後半戦を展望する」を掲げた。

 国内実行委員長の今村文彦災害研所長は「震災後も繰り返し発生している災害の課題を共有し、解決を目指す。仙台防災枠組の後半に注力すべき点についても議論したい」と述べた。

 第3回WBFは当初21年開催の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で2度延期されていた。

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