パーソルキャリア(東京・千代田)が運営する転職サービスdodaは25日、ビジネスパーソン1万5000人に調査した「職種別の残業時間ランキング」を発表した。特に「残業が少ない職種」上位には、ちょっと意外な職種が浮上する結果となった。
●建設・土木系エンジニアが「残業長め」に
調査は7月、同社が20~59歳の正社員の男女1万5000人に対し、ネットリサーチ会社を通じてWeb上で実施。残業時間について105の職種別にランキング化した。
まず「残業が多い職種ランキング」を見ると、1位は「設備施工管理」で月当たりの平均残業時間は41.6時間、2位は「建築施工管理」で36.7時間という結果となった。いずれも建築・土木系のエンジニアで、このタイプの職種はトップ10位以内に4つランクインした。東京五輪を前の建設ラッシュで、業務が増えているのが背景にあるとみられる。
他にも残業時間が長い職種として目立ったのは、3位の「食品/消費財メーカー」(35.9時間)などの営業職だ。トップ20位以内に営業系の7職種がランクインする結果となった。働き方改革が叫ばれる今も、「営業は足で稼ぐ」とよく言われるように、勤務時間をなかなか減らしにくい仕事だと言えそうだ。
●事務・アシスタント系が上位に
逆に「残業が少ない職種ランキング」では、「美容関連職(理美容/エステ/マッサージ)」(10.3時間)と、少し意外な仕事がトップになった。
「少ない職種ランキング」全体を見た際に多く上位に浮上したのは、2位の「営業事務・アシスタント」(11.1時間)や4位の「医療事務」(13.6時間)といった、事務・アシスタント系の職種だった。トップ20のうち、9職種がランクインしている。
事務系のようないわゆる内勤職は、働き方改革による残業削減が徹底される傾向にあるほか、ITを使ったサービスで事務作業を効率化しやすい、といった点が背景にあるようだ。