「毎月50万円もらって…」 阪急車両ジャックに「時代の違う感性」と批判

阪急電鉄の車両内に掲示された「中吊り」をめぐって、ネット上では批判の声が集まっている。

さまざまな業界で働く人々の言葉を紹介。あしらわれている文言に対し、「あれは誰が作ってんの?大昔の人?」「時代の違う感性だな…」など疑問の声が相次いだ。

「はたらく言葉」を紹介

話題になっている企画は、阪急電鉄と、企業ブランディングなどを手掛ける会社「パラドックス」がコラボレーションした「ハタコトレイン」。2019年6月1日に始まり、30日まで続ける予定となっている。パラドックスは「はたらく言葉たち」という、働く人たちの言葉を集めた本を刊行している。企画では、本に収められている言葉を紹介。神戸・宝塚・京都各3線が対象で、1編成ずつ「車両ジャック」を展開している。

ツイッターに投稿された複数の投稿によると、車内掲示された「はたらく言葉」は、

「毎月50万円もらって毎日生き甲斐のない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか。研究機関 研究者/80代」

という趣旨のものもあれば、

「私たちの目的は、お金を集めることじゃない。地球上で、いちばんたくさんのありがとうを集めることだ。外食チェーン 経営者/40代」

というのもあった。

これらの内容をめぐり、ネット上では、

「全部こんな調子だから疲れてる時に見たら普通に吐き気する」
「月30万で低い方なの…?十分じゃね…?と思ってしまった昔はそんくらいだったんだねえ…あれは誰が作ってんの?大昔の人?」
「時代の違う感性だな…」
「ブラック企業あるある的精神論ポスターみたいなのを車内広告で出しまくってるの?」

など、批判的な声が寄せられていた。

阪急「働くことの意味や尊さなど、応援メッセージで伝えたい」

J-CASTニュース編集部は6月10日、阪急電鉄の広報部に取材をした。

担当者によると、「言葉」の種類は80ほど。担当者は「多くは通勤電車で、ビジネスマンの方が重要なお客様。実際は働いている方々に働くことの意味や尊さなど、応援メッセージで伝えたいという趣旨で出させて頂いた」と説明。「かえってご不快な思いをおかけしたり、我々と思っていることと逆効果になったりしていますので、どうしていくか検討している」と答えた。

取り下げる可能性については「ゼロとは言いません。変える手もあるだろうし、言葉としてそのまま紹介するのも1つでしょうし。そこは全然わからないです」と話していた。批判の声を事前に予測できなかったか、という質問に対しては、「うーん…。少なくとも『炎上』、賛否の『否』を想定してそもそも(掲示を)出さないと思うので…」と言葉を詰まらせていた。

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