23日放送の「ニュースの巨人」(TBS)で国際政治学者のペマ・ギャルポ氏が「沖縄は中国領だった」と中国が主張していることを伝えた。
番組では「日本人が知らない中国の戦略」と題し、中国が今アジア地域で何をしようとしているのかを、MCの上田晋也がチベット出身で日本国籍を持つペマ氏に直撃した。
中国は日本だけではなくフィリピンとも領土問題で衝突しているが、ペマ氏はこれは中国が1970年代から海洋国家を目指しているためであると語った。
さらに、ペマ氏は2012年5月に発行された中国のパスポートに記載された中国の地図から、現在の中国の意思が読み取れるのだという。その地図は世界中に自分のものだという印象を与えるために、現在のインド領、ベトナム領、フィリピン領の一部が中国の地図として記載されている。
ペマ氏は「彼らはにとってみれば国際法とか手続きとか問題ないんですよ、自分が一方的に言って、そして100回言えば嘘でも本当になると思ってるのが彼らのやり方だと思うんですよ」と解説。
上田はペマ氏に「そのやり方っていうのが今この国際社会で受け入れられますか?どんどん孤立していかないですか?中国」と尋ねるとペマ氏は、「中国の場合には国際社会に対してプロパガンダにものすごくお金を使っているんです。ですから相手の中に仲間をいっぱい作ってるんです」と、世論を中国の思うように誘導する工作をしていると答えた。
そして、中国はパスポートだけではなくこのような手法を、日本に対しても行っているのだという。
チベットを含む56の民族からなる中国は「何々民族というのは国の統一には邪魔だ。我々は大中華民族である」と2010年ごろから言うようになったとペマ氏。
「同じように沖縄の琉球の人たちも古来より我が大中華民族の一員である」「故に沖縄独立を支持するのが我が中華人民共和国の義務だ」という中国の大胆な思想を語る。
この沖縄が中国のものであるという根拠は、日本が沖縄を支配するより先に琉球王国と中国の外交があったからだと主張しているからなのだという。
ペマ氏は中国について「中国と言う国は歴史を捏造し、捏造するだけはなくそれを自分たち自身も信じ込んでしまう。言い続けているうちに」「そして彼らの末端(国民)までがそれを信じるようになるんです」と解説した。
さらに「これが一時的な現象ではなくて、究極的な国家目標になってしまうんです」とペマ氏は補足する。
番組の中でペマ氏は「中国の本質に目覚める必要がある」と日本に対して警鐘を鳴らした。