「滋賀県」より「近江県」の方が知名度高い? 県名変更をめぐる議論沸騰

「滋賀県」か「近江県」か-。

全国の都道府県の中で知名度が低いという悩みを抱える滋賀県で、県名の変更を求める議論が起こっている。県議会では、近江牛や近江米などのブランド人気から「近江県」を推す声も。ただ、県名変更には住民投票などの手続きが必要で、実現するかどうかは不透明だ。

日経リサーチ社の「地域ブランド戦略サーベイ2013」によると、「都道府県がどの辺りにあるか知っている」と回答した人の割合で示す「認知度」で、滋賀 県は37位と同率最下位という不名誉な結果に。その一方、旧国名に対する認知度では、「近江」は88カ国中29位と中位にランクインした。

「思いきって琵琶湖県は?」

25日の県議会本会議では、自民党県議が「県外の人にとって『近江』は、県職員が思っている以上に知名度が高い」として、近江県への変更を提案した。

県名変更をめぐる議論は、これまでも県議会でたびたび浮上し、平成2年には「思い切って『琵琶湖県』にしてはどうか」などという声も上がった。

しかし、県が平成22年2月、県民を対象に行ったアンケートでは、72・6%が「現在の県名に愛着がある」、78・4%が「県名は今のままがよい」と回 答。また、実際に県名変更となると、国会で過半数の賛成を得た上で、県内の有権者を対象にした住民投票で過半数の賛成が必要となる。

三日月大造知事は「長い間愛着を持たれてきた『滋賀』という県名は非常に重い。ただ、県名についてさまざまな視点から議論を深めることは、県民のアイデンティティーを見つめ直すきっかけになる」と話している。

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