11月19日は、男性の心身の健康やジェンダー(社会的性差)の平等に目を向ける「国際男性デー」。熊日の「SNSこちら編集局」公式LINE(ライン)でアンケートしたところ、「男だから」という固定観念に対し「生きづらさを感じることがある」とする回答が67%を占めた。若い世代ほど顕著で、「大黒柱として稼がなければならない」「男なら泣くなと言われた」などの固定観念を息苦しく感じている人が目立った。
アンケートは10〜14日に実施。県内を中心に616人(男性418人、女性195人、その他3人)が回答した。
「『男だから』という理由で、生きづらさを感じることがあると思うか」の問いに、男性の58%が「ある」、42%が「ない」と答えた。女性は「ある」が86%。夫や息子へ向けられる視線や言動から昔ながらの価値観を感じ取ったのか、男性を大きく上回った。
「生きづらさを感じる」とする人は低年齢ほど多く、19歳以下は86%。20代80%、30代76%…と続き、60代で49%と逆転。感じる場面を聞くと「仕事」がトップで437人。次いで「家庭生活」324人、「文化・慣習」298人の順だった(複数回答)。
仕事では「稼いで一人前という考え方がいまだに強い」(20代男性、宇土市)、「心の健康を損なっても仕事を続けなければならない」(30代男性、熊本市)など、男性が家計を支えなければならないとする社会通念に負担を感じている人が多かった。力仕事を求められる、男の付き合いには同調圧力があるなどの指摘もあった。
「育児にかかわりたいが、残業して稼がないと家計が成り立たない」(40代男性、熊本市)など仕事と家庭の両立に悩む人や、「長男だから家を継げと言われる」(40代男性、合志市)など跡取りのプレッシャーを訴える人もいた。
「子どもに『男の子でしょ、もっと強くなれ』と言っていた」(50代女性、熊本市)などの反省や、「○○らしさを全面的に否定する社会の風潮は疑問」(60代男性、熊本市)という声もあった。(清島理紗)