昨年11月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「来訪神 仮面・仮装の神々」の認定書伝達式が27日、文化庁であり、宮田亮平長官が8県10行事の地元自治体の関係者らに認定書を贈呈した。
東北の4行事を守る首長らも出席。男鹿市の「男鹿のナマハゲ」が雄たけびを上げながら登場し、認定を祝った。
来訪神行事保存・振興全国協議会会長の菅原広二・男鹿市長は「認定後は外国人や秋田県外からの観光客が増え、地域づくりの大きな励みになっている。各地の行事と今後も連携し、世界に向けて伝統を発信したい」とあいさつした。
登米市は火伏せ行事の「米川の水かぶり」が伝わる。わら装束をまとって出席した水かぶり保存会の菅原淳一会長は「次の世代に引き継ぐためにも来年2月の行事を盛り上げ、確実に成功させたい」と意気込んだ。
「吉浜のスネカ」を継承する大船渡市の戸田公明市長は「東日本大震災の復興状況とともに、地域に根ざす行事を広く発信したい」と強調。山形県遊佐町の小正月行事「アマハゲ」の保存会会長も務める時田博機町長は「地域の人々が自信を持つきっかけになった」と話した。