国立感染症研究所は21日までに、新型コロナウイルス患者の濃厚接触者の定義を変更した。患者への接触時期について、従来は「発症日以降」だったが「発症2日前」に早めた。一方、患者との距離については「手で触れる、または対面で会話することが可能な距離(目安2メートル)」を「手で触れることのできる距離(目安1メートル)」と短くした。
これまで明示してこなかった患者との接触時間については、「(マスクなどの)必要な感染予防策なしで15分以上の接触があった者」と定めた。
各地の保健所が濃厚接触者を追跡調査する際の基準とする「積極的疫学調査実施要領」を20日付で改定し、ホームページで公開。その中で、定義変更を明らかにした。海外の最新知見を基にしたとみられ、感染研が発症2日前から感染の危険性があることを公に認めた格好だ。