「石原プロ」解散へ 裕次郎の“弔い上げ”機に…関連会社も精算済み

 故・石原裕次郎が設立し、個性豊かな「石原軍団」のエピソードに彩られた「石原プロモーション」が、その歴史に幕を下ろそうとしている。いくつかの関連会社はすでに清算され、来年1月の「解散」に向けての準備が進められているという。

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 石原プロは1963年に設立され、裕次郎自身が社長に就任。渡哲也や舘ひろしが合流し、所属タレントたちは「石原軍団」と呼ばれるようになったのは知られた通り。裕次郎亡き後も事務所は存続となったが、これには異論もあったようだ。石原プロ関係者はこう振り返る。

「もともと裕次郎さんは『自分が死んだら石原プロを閉じろ』との遺言を残していたと言われており、渡さんをはじめとする『石原軍団』のメンバーにも、“なるべく早く会社を畳むべき”との考えを持つ人が多かった」

石原裕次郎

 とはいえ、石原プロを存続させることが“裕ママ”ことまき子未亡人の生活を支えることになるとの考えから、会社は残されてきたのだ。

 石原プロをめぐっては、これまで女性誌などで幾度も「解散説」が報じられてきたが、今回、それが最終決定されたという。

「会社を閉じるのは来年1月の予定。その際、会見を開くことは今のところ考えていません」(同)

 そのきっかけの一つになったと目されるのが、昨年の裕次郎の「弔い上げ」だ。

「昨年、横浜の総持寺で裕次郎さんの三十三回忌の法要が営まれた際に、まき子さんから『今年をもって弔い上げとし、今後、法要などで関係者が集まることはなくなる』との話がありました」(同)

 実際に石原プロの関連会社の登記簿謄本を確認しても、解散への準備が着々と進んでいることがうかがえる。例えば、「石原音楽出版」の登記簿の目的欄には、この7月3日付で「石原裕次郎の遺品の維持管理、展示及び賃貸」という一文が加わり、また「石原インターナショナル」の登記簿を見ると、同じく7月3日付で「清算結了」したことが登記されている。

 昨年には「石原ミュージック」の清算も行われ、現在も残っているのは石原プロと石原音楽出版のみ。石原家のことを知る芸能関係者によると、

「石原プロを解散した後は、石原音楽出版に一本化して、版権収入やカラオケの歌唱印税の管理などをすることになるでしょう」

 こうした動きの背景には、まき子夫人の“後継ぎ”と目される甥っ子の存在も見え隠れする。7月16日発売の週刊新潮では、残された内部留保金25億円の行方と共に詳しく報じる。

「週刊新潮」2020年7月23日号 掲載

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