「石巻のミンククジラは安全」 市長会見、えさの違い強調

 鯨類を食べる機会が多い和歌山県太地町民の毛髪水銀値が高濃度を示した調査結果をめぐり、三陸沿岸調査捕鯨の副産物としてミンククジラの肉を頒布している宮城県石巻市の亀山紘市長は11日の定例会見で、「ミンククジラのメチル水銀濃度は極めて低く、安全だ」と説明した。
 亀山市長は、ミンククジラがメチル水銀をほとんど蓄積しない小魚やプランクトンを捕食している点を強調。「ツチクジラや(太地町で食習慣がある)イルカなどは、水銀濃度がやや高い大型魚を餌にしている。ミンククジラの濃度とは、開きがある」と説明した。その上で「報道を通じて不安に思う市民がいるとすれば、市としての毛髪調査も視野に入れたい」と話した。
 調査は、国立水俣病総合研究センター(熊本県水俣市)が、同町の住民1000人を対象に毛髪中のメチル水銀量を計測。
 鯨類をほとんど食べない12道府県(14地域)の平均値より、男性で約4.5倍、女性で約4倍高いとの結果が出た。調査では、具体的な健康への影響や中毒は確認されなかった。

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