「神の粒子」発見か…現代物理学の説明に不可欠

 欧州合同原子核研究機関(CERN、スイス・ジュネーブ郊外)は4日、「ヒッグス粒子とみられる新粒子を発見した」と発表した。
 ヒッグス粒子は、万物に質量を与えたとされ、星や生命の誕生など宇宙の成り立ちを説明する「標準理論」に欠かせない存在。「神の粒子」とも呼ばれ、世界の物理学者が40年以上にわたって探索してきた。現代物理学を支える「標準理論」の正しさがほぼ証明されたことになる。
 発表したのは、東京大学や高エネルギー加速器研究機構など日本の16機関が参加する「ATLAS」と、欧米を中心とする「CMS」という、CERNで実験を行う2チーム。
 両チームは、2010年に本格稼働したCERNの「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」という実験装置で、陽子を光速近くまで加速。二つの陽子を正面衝突させ、誕生間もない宇宙の状態を再現、その際に誕生したさまざまな粒子の中に、ヒッグス粒子があるかどうかを別々に調べた。

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