来週は、もう10月。1日からは酒税の税率が改正されますが、注目されているのが「第3のビール」です。家計の味方でもある「第3のビール」の税金はおよそ10円上がり、「駆け込み需要」と「まとめ買い」が増えています。 ◇ 「新しい生活」で増えたことと言えば… 「毎日外だったけどコロナになってからは家で」「外食が減った分、家飲みが増えました」「かみさんとだいぶ一緒にお酒飲むようになりました」 感染拡大の影響で巣ごもりする時間が増え、自宅でお酒を飲む「宅飲み」需要が増えています。中でもお買い得に飲めるのが「第3のビール」。ビールや発泡酒よりも安く買えるため、いわば「家計の味方」ですが、その値段が上がってしまうというのです。 そのわけは来月1日に施行される酒税の改正。ビール系飲料の350ミリリットルあたりにかかる税金は現在、ビールが77円。発泡酒が46.99円。第3のビールは28円となっていますが、公平性を保つため、この差を減らすということです。 来月1日からは、ビールが7円引き下げられ70円に。第3のビールはおよそ10円上がり、37.8円となります。 「大変ですね。みんな第3は比較的お求めやすい値段なんであがっちゃうと家計に響くかもしれないです」「つらいっすね正直。楽しみをちょっと奪われた気持ちになりますよね」「旦那は毎日飲む。家計に影響ありそうですよね」 こうした中、増税前、最後の「駆け込み需要」を見込み、キリンビールやサッポロなどビール大手4社は今月、第3のビールの増産を計画。昨年9月と比べて生産量を2割から3割増やしたということです。 そのため、お酒を取り扱う店では、棚に所狭しと並べられた「第3のビール」。ケースも山積みになっていました。こちらの店では今月から「第3のビール」の特別コーナーを設置。普段のおよそ1.5倍の量を仕入れているということです。 「日がないですもんね。2ケースくらい買おうかな。増税前にと思って少しでも節約しようかな」 取材中にも「第3のビール」を箱で購入する客の姿がありました。 ドン・キホーテ 中目黒本店 酒類売場担当・山岸泰憲さん「昨年対比で1.3倍ほど売り上げは上がってます。駆け込みのことも踏まえてケース単位で買われた方がお客さんもお得だと思います」 第3のビールが値上げとなる一方で、値下げとなるのがビール(税額7円引き下げ)。キリンは健康志向の高まりを受け、国内初となる「糖質ゼロ」のビールを発売予定。 サントリーやサッポロはキャンペーンを展開し、アサヒは製造日を記載した「できたて」ビールの販売など、各社、新たなビール需要を取り込むため、力を入れていくということです。 酒税改正まであと1週間。「宅飲み需要」が伸びる中、ビール類の商戦に変化がありそうです。