ロンドン五輪卓球女子団体で銀メダルを獲得した福原愛選手(23)=ANA、青森山田高出、仙台市出身=が10日、東日本大震災の復興支援で交流を続ける仙台市東六郷小(児童36人)を再訪した。昨年5月に誓った「メダルを取る」という目標を果たしての対面に、子どもたちと「愛ちゃん」の明るい笑顔が、会場にはじけた。
同小の校舎は津波で被害を受け、近くの六郷中に移転した。交流の場となった体育館で、福原選手は「みんなと約束したメダルを持ち帰れて、本当によかった」と報告。五輪で使ったラケットとユニホームなどを児童代表に手渡した。
子どもたちは感謝を込め、折り紙で作った金メダルをプレゼント。合唱曲「BELIEVE(ビリーブ)」を基にした、福原選手の活躍をたたえるオリジナルの応援歌を披露し、福原選手は目頭を押さえて聞き入った。
6年の大内里菜さん(12)は「愛ちゃんには優しさと強さがあった。『未来に向かって今の一瞬を大切にして』と言われ、感動した」と話した。奥山恵美子市長も駆け付け、市ゆかりの個人・団体に贈る特別表彰「賛辞の楯(たて)」を福原選手に贈った。
福原選手はこの日、被災のため仙台市東宮城野小で授業を受けている荒浜小(児童47人)にも足を運んだ。「五輪の後、一刻も早く仙台に来たかった。子どもたちの笑顔が見られて、うれしい。今後も期待に応えられるよう頑張りたい」と語った。