「若者のパソコン離れ」が意味すること

パソコン、という「道具」は何かを「作る」ための装置なわけです。そもそも「消費」するための道具ではなかった。その後、インターネット、というインターフェースが登場し、この上で商売をしてパソコンを操作する人々を相手にするビジネスが生まれた。しかし、そうなっても基本的にパソコンが「作る」ための装置であることには変わりありませんでした。
しかし、スマホやタブレットなどの携帯端末が登場すると様相が違ってきます。これらの端末で何かを「作る」ことは難しい。ただ「消費」するだけです。むしろ、ネットを使って大衆に消費させるためのツールとして作られ、何かを「作る」ための機能をなくしたのが携帯電話やらスマホだったりする。大衆は何かを「作る」存在ではなく、せっせと稼いだ金を使う存在でしかない、というわけです。
パソコンを有効に使うことができれば、大衆に金を使わせることもできるんだが、大衆は何かを「作る」ことが苦手だし面倒がるので、しょせんはやはり「消費者」でしかありません。しかし、若者がパソコンを使わなくなり、インターネットではなくスマホ経由で「消費」する存在になりつつある、というのは問題でしょう。何かを「作る」可能性のある若い世代がスポイルされれば、新たに何かが生まれることが少なくなっていくのかもしれません。

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