「茂洋効果7億円超」子牛価格、全国を4万4000円上回る

 宮城県議会2月定例会は3日、予算特別委員会を開き、2011年度一般会計当初予算案の総括質疑を行った。県は、基幹種雄牛「茂洋」を父に持つ子牛が県内市場で高値取引されていることを報告。10年度の波及効果は、7億円を超えるとの認識を示した。
 千葉宇京農林水産部長は答弁で、県内市場の子牛1頭の平均価格(10年4月―11年1月)が約41万2000円で、09年度の平均を約6万6000円上回っていると説明。宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で子牛価格が上昇した影響もあり、同時期の全国市場の上げ幅に比べ、約4万4000円高かったことを明らかにした。
 千葉部長は、県内市場と全国市場の上昇幅の差額を「茂洋の効果と考えている」と指摘。茂洋の子以外も含む本年度の県内の子牛出荷頭数は1万6400頭。出荷頭数と4万4000円を乗じた額は約7億2000万円になる。
 総括質疑では、乳幼児医療費助成制度の拡充を求める質問もあり、村井嘉浩知事は「国が一元的に対応すべきで、粘り強く訴えていく」と答弁。県が通院分の助成期間を就学時前まで拡充した場合、新たに約7億5000万円の負担が必要との見通しを示した。

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