「街かど図書館」広がる 本を分けて17市町村37カ所に 坂下発祥「ふくしま本の森」

会津坂下町にある私設図書館「ふくしま本の森」の活動が県内に広がっている。老若男女、誰もが気軽に本と触れ合える機会を持ってもらおうと「ふくしま本の森」から本を分けてつくる「街かど図書館」の開設を各地で進める。設置数は県内全域17市町村の37カ所に上る。■マップ製作予定 ふくしま本の森プロジェクト実行委員会が呼び掛け、湯川村の道の駅あいづ湯川・会津坂下や白河市の白河南中などさまざまな場所に広がっている。開設希望者が好きなジャンルの本を「ふくしま本の森」から選び、それぞれの場所に置いた本棚に並べる。「街かど図書館」を多くの人に利用してもらおうとマップの製作も予定している。 実行委員長の遠藤由美子さん(67)は若い世代の親や子どもの活字離れが進み、本を読む人が少なくなっていることを危惧する。「本は心を育む力がある。まずは100カ所を目標にしたい」と意気込む。 「ふくしま本の森」は東日本大震災の復興支援で寄せられた本を元手に、町内の旧八幡幼稚園に平成27年9月、開所した。館内には約3万5千冊の本が並ぶ。当初は本棚が足りず段ボールで代用していたが、ボランティアが木工で本棚を手作りするなどしてきた。 館長の松本幹生さん(66)は「種類が豊富で他に負けない素晴らしい図書館になっている。多くの人に利用してほしい」と呼び掛けている。問い合わせはふくしま本の森 電話0242(85)7680へ。

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