「観光復興にEV活用を」 WTTCでトヨタ会長提案

 トヨタ自動車の張富士夫会長は19日、東京都内であった世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)グローバルサミットで講演し、東日本大震災からの東北を含む国内の観光復興に向け、電気自動車(EV)の観光地での活用を提案した。
 張会長は、EVは1回の充電で走れる距離が限られるため「近距離の用途に特化すべきだ」と指摘した。その上で「観光地の一定エリアを環境に優しいEVで巡るという使い方もある」と述べた。
 トヨタの次世代車戦略に関してはプラグインハイブリッド(PHV)が柱になると説明。「次世代車は非常時の電力供給源にもなることが震災で実証された。外部に電源供給できるPHVプリウスをことし中に発売し、他車種にも順次導入する」と語り、普及に向けた価格設定の重要性を強調した。
 2015年発売予定の水素を利用する燃料電池車の開発動向では「1回の水素補充で700キロの走行が可能になった。技術面の課題は克服しつつある」と説明。観光バスなど長距離輸送への活用が可能とした。

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