「誰が、何のために?」道路に謎のペイント50カ所 不安がる住民 宮城・栗原

宮城県栗原市築館城生野(じょうの)地区の住宅地の市道と国道4号で今月、道路の中央付近50カ所以上で印のような黄色や白色のペイントが発見された。市などによると、道路の工事や補修に関連するものではなく、何のための印か分かっていない。不安がる住民もおり、市は「無断で道路にマーキングしないでほしい」と呼び かける。

 印は長さ10~30センチ、幅10センチほどの四角形。住宅の出入り口前に色が塗られ、畑や空き地、空き家の前にはなかった。今月初旬には確認されているが、色を塗る作業を目撃した人はいない。

 印がある範囲は南北800メートル、東西600メートルの住宅地内。ほとんどが市道だが、交通量が多い国道4号でも住宅の出入り口付近に印が付けられていた。

 住民の70代男性は「印がある家とない家があり、何の目印なのか不思議」と首をかしげる。別の男性は「強盗目的の印だったら大変だと思い、自衛のために刺股を購入した。目的が分からないと不安でたまらない」と訴える。

 市は今月2日、住民から連絡を受け、道路の工事関連の印ではないことを確認した。住宅地は国史跡「伊治(これはり)城跡」のエリア内にあるため、市教委の文化財担当部署に確かめたが、関連はなかったという。

 市は県警築館署に相談し警戒を強めており、ペイントを消す作業も行っている。市建設課の担当者は「誰が何の目的でしたのか分からず困惑している。塗った人には名乗り出てもらい、自分で消すようにしてほしい」と話す。

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