「買って応援」 洗浄ハクサイ好調 買い物客3割増 長野・木曽町の道の駅

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山の噴火から3日が過ぎた30日、長野県の道の駅木曽福島では、降灰被害に遭った同県木祖村産のハクサイを洗浄後、販売している。降灰により売れ行き減が懸念されたが、平日にも関わらず駐車場には車が並び、買い物客は普段と比べて3割程度増えているという。
 道の駅では、陳列棚から見やすい位置に「火山灰が付着している可能性があります」と書いた張り紙をして29日から販売を始めた。灰がついていても洗えば問題はないが、価格は通常より低めに設定した。
 そうした配慮が消費者に受け入れられ、多くが「気にならない」といって購入していくという。愛知県豊橋市在住の60代の主婦は「これだけ立派なハクサイが、灰が付いているといった風評被害で売れなくなるなんて農家はやりきれないだろう。小さなことだが、私も購入して応援したい」と買い込んだ。
 三重県伊賀市在住の夫婦も、1玉250円で売られているハクサイを買い求め、「野菜の値段が上がっている中、この値段で買えるのはうれしい」と話す。
 また、木曽町のハクサイを漬物に加工している丸漬(京都市)でも「洗浄したハクサイに火山灰の混入は見られなかった。少しでも多くの商品に木曽のハクサイを使うことで農家に協力したい」と話す。
 JA木曽の高橋徳組合長は「風評被害で買い控えがおきるのではと懸念していた。まだまだ油断はできないが、ほっとした」と胸をなでおろした。

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