「道の駅七ケ宿」新築移転 防災拠点にも活用 来年4月開業

宮城県七ケ宿町は、老朽化した「道の駅七ケ宿」の新築移転工事を進めている。移転先は国道113号沿いの七ケ宿ダム自然休養公園に隣接する町有地。農産物の販売や加工、観光案内などを通じて地域の魅力を発信するとともに、防災拠点としても整備する。来年4月中旬の開業を目指している。
 新施設は「七ケ宿町水と歴史の館」の隣に建設する計画で、敷地面積は約4700平方メートル。販売交流促進施設(約400平方メートル)と農林産物加工施設(約160平方メートル)、トイレ棟(約140平方メートル)の3棟を建てる。いずれも木造平屋の予定。
 販売交流促進施設は農林産物の直売所と45席の食堂を併設する。農林産物加工施設はソバ打ち体験や漬物加工などに利用。トイレ棟にはホールがあり、映像やパネルなどで地域の観光案内や道路情報を発信する。
 大規模災害時に地域住民や通行するドライバーらの避難先として使えるよう自家発電機を設置し、食料や飲料水を備蓄する計画。駐車場は85台分を新設し、既にある公園駐車場と合わせて約380台分を確保する。
 道の駅七ケ宿は1992年、七ケ宿ダムの展望施設としてオープンし、93年に県内初の道の駅に指定された。施設の老朽化などに伴い、2008年に移転構想が浮上。現在の道の駅七ケ宿は来年3月末で営業を終える予定で、建物は解体する方向で検討している。
 総事業費は2億8900万円で、主に国の交付金を活用する。町産業振興課は「町の交流拠点として、ドライバーに地域の魅力を発信したい。農産物の販売を通じて、地域活性化にもつなげたい」と説明している。

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