「青春ってすごく密」仙台育英・須江航監督の言葉に反響…コーチは「監督というよりお父さん」

 仙台育英の須江航監督(39)が夏の甲子園の優勝インタビューなどで語った言葉が話題になっている。監督、そして教育者としての発言が多くの人の心に響いている。

 「高校生活っていうのは、何て言うか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違う。青春ってすごく密なので。でもそういうことは全部ダメだダメだと言われて。活動しててもどこかでストップがかかって。どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当に諦めないでやってくれた」

 コロナ禍で思い描いた高校生活を送れなかった3年生に向け、涙を流しながら語った。練習や対外試合の禁止など、制約を受ける部員の日々を思いやった。

 仙台育英のコーチ、杜秀介さん(24)は「選手一人ひとりに愛を持って接する。監督というよりお父さん」と人柄を表現する。けがや病気をした選手には励ましの電話を欠かさないという。

 約3分間のインタビューはこう締めくくられる。

 「本当にすべての高校生の努力のたまものが、ただただ最後、僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ、全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います」

 須江監督と仙台育英時代の同期で、仙台東の芳賀崇監督(39)は「全国の高校の先生の思いも言葉にしてくれた」と話す。

 新型コロナの集団感染で宮城県大会準決勝を辞退した仙台南を思い、同校カラーのオレンジ色の腕時計を着けた須江監督は、15日の取材でこう答えた。

 「高校野球って全ての人間にとって成長を促す機会じゃないといけないと強く思っている。その中でコロナが多くのものを奪ってしまった。高校3年間は大人が思っているよりも尊いもので二度と戻ってこない」

 学校に凱旋(がいせん)した時は、大会歌「栄冠は君に輝く」について思いを語った。

 「『君』っていうのは全ての東北の人だなと僕は思っているので、全ての人に栄冠が輝いたと僕は思っています」

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